蓄光塗料 大平製作所

蓄光塗料(夜光塗料)と放射線物質について、また蓄光塗料の歴史などについてご説明いたします。



   
       
蓄光塗料と放射線物質について
    

まず、弊社が取り扱っております蓄光材料、蓄光塗料には放射線物質を含んでおりません。安心してご利用いただけます。

はじめに夜光塗料や蓄光塗料と呼ばれる材料について詳しくご説明いたします。夜光塗料とは、その名の通り暗闇で発光する塗料の事ですが、その夜光塗料にも2つのタイプがあります。
1つは夜光塗料自体に発光物質を刺激する材料を含有し、光を当てなくても(暗室に置いたままでも)自ら発光するもの〈以降、自発光タイプとする〉です。もう一つは夜光塗料に光を当てその光を吸収して蓄え、徐々に放出する蓄光タイプ〈以降、蓄光タイプとする〉です。

自発光タイプの夜光塗料は、発光するための刺激物質に微量の放射線物質を使用しておりました。蓄光タイプの夜光塗料は、太陽光や蛍光灯に含まれる光エネルギー(紫外線)により刺激を受け、エネルギーを一時的に蓄え可視光に変換して徐々に光を放出させもので、放射線物質は全く含有しておりません。

発光塗料は、時計の文字盤用途としてその多くが使用されてきました。その歴史は、今から約100年ほど前にさかのぼります。1900年から1910年にかけてアメリカやスイスで夜光式時計が生産され、日本では少し遅れて1930年頃にセイコーが夜光時計を販売した模様です。この頃の夜光塗料はすべて自発光タイプのもので、放射線物質にラジウムを使用しておりました。その後1960年頃になると、ラジウムよりも安全性が高く、高輝度(高性能)で低コストの代替材料プロメチウムを使用した蓄光材料が開発され、夜光時計なども飛躍的に増産されるようになりました。

この頃にも、自発光タイプではない蓄光タイプの発光塗料もありましたが。しかし、その結晶構造は自発光タイプと同じ硫化亜鉛という母体に銅を付活させたタイプ(ZnS:Cu)のもので、これは時計業界が要求する一晩中発光するのに到底いたらないものでした。

時代の流れと共に、更に人体への安全性や環境面への配慮から、微量でも放射線物質を含んだ自発光タイプの夜光塗料が敬遠されるようになってきました。1990年に入ると、硫化物に替わり酸化物を結晶母体に持つ蓄光タイプの発光材料が開発されました。これまでの硫化系蓄光材料と比較して発光性能が10〜20倍に向上し、発光時間も大幅に長くなり一晩中発光するようになりました。更に硫化物の弱点であった耐候性の問題も劇的に改善されたため、時計業界のみならず応用範囲が大幅に広がりました。
この酸化物系蓄光材料の登場により夜光塗料は劇的な変化を遂げ、必然的にこれまで主流だった自発光タイプの夜光塗料は徐々に姿を消して行き、1999年頃にはその生産量はほぼゼロになりました。現在ではそのほとんどが酸化物系蓄光タイプの夜光塗料に置き換わっています。

現在流通している夜光材料は殆んどが酸化物系の蓄光塗料タイプのものだと思います。もし現在お手持ちに夜光製品があり、その製品が自発光タイプの夜光製品化か安全な蓄光タイプかを確認したい場合は、その製品を光が当たらない部屋や何かの箱の中などに保管しておき、48時間以上経過した後(蓄光性能が完全になくなった後)、暗室内で当該製品を取り出して発光しているか否かを確認してください。発光が確認できなければ、その製品は放射線を含有しない蓄光タイプのものです。(ものすごく古い製品でしたら、もう放射線を放出しなくなってしまった夜光タイプのものかも知れませんが・・・)

注:当時は自発光タイプの夜光塗料に放射線物質が使用されておりましたが、もちろん国が定める安全基準に基づいて製品化されていました。
その安全基準とは、人が24時間365日肌身離さず身につけておいたとしても人体に悪影響を及ぼすことは無い程度のものだったと考えられます。


   








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